【三重旅行記1】弾丸!三重県を南から北へ1日で駆け抜ける旅!

DSC00786 scaled - 【三重旅行記1】弾丸!三重県を南から北へ1日で駆け抜ける旅! 旅行記

三重はいい。

長野はアルプスが美しいし、和歌山も魚うまいだし、鹿児島も焼酎うまいし、長崎も焼酎うまいし、なんだったら埼玉もなんとなくいいのだが、三重もいい。なんといってもリアス式海岸だ。真珠だ。海だ。長スパや鈴鹿だってある。ムイビエン。

北の島に行く予定だった我々の三日間の旅は、和歌山と三重に化け、終わりを迎えようとしていた。

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* * *

「どこにいきたい?伊勢神宮かな」

「伊勢神宮は行くよね。行ったことあるけど」

「三重は見るところ多い!スペイン村、鳥羽、鈴鹿、松坂、桑名」

「スペイン村?ドイツ村の親戚?っていうか松坂って何があるの」

「牛」

「スペイン村あるんだ。日本にめっちゃドイツ村ってたくさんあるよね」

「え、千葉以外にもあるの?」

(補足だが、鈴鹿の山々は鈴鹿セブンマウンテンと呼ばれているらしい。マウンテンズだろうが。そしてWikipedia上にはドイツ村は5つ(かつては7つ)あったようだ。)

僕たち4人は和歌山の古民家風のゲストハウスでカルカソンヌを興じながら思い思いのことを言っていた。この日は和歌山の最後で、熊野大社の近くで夕食のパスタや鯨肉、朝食のバナナや一斤買いをしたパンなどなどを準備して宿でくつろいでいた。

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僕にとって今回の旅のメインは熊野古道であり、それ以外は予定をそんなに決めていなかった。明日の僕たちに決まっていることはレンタカー屋が空いている時間までに名古屋に着く必要があるということぐらいかな。

前述のように、三重県の見所は枚挙にいとまがない。こんな素晴らしい県、他にあるだろうか。きっとあるだろうな。

「あ、千枚田いきたい」

思い出したようにメンバーの一人が言った。

「行こう行こう」

あっさりと決まる。

「あとは・・・時間的に地中海村と伊勢神宮ぐらいでどう?」

「地中海村って雑魚スポット?エーゲ海みたいなところだっけ。エーゲ海行ったことないけど、いいんじゃない」

こんな感じで行き先が決まっていった。

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* * *

朝の貸切露天風呂を済ませる。ゲストハウスで貸切の露天風呂を使えるなんて素晴らしいところだ。ワーケーションをできる職種だったらいいのにな、と思う。

朝食を準備するために私は用意した朝食一式を持ってキッチンに向かう。友人は別の部屋で準備をする。

僕は「切っていいですか」と当たり前のように聞く。

友人は「え、切るの!?」と。

「そのまま食べるんですか?大きすぎません?切りますよー。焼きますね」と言って包丁を入れ、トースターに入れた。朝食の準備を進める。そして友人のいる隣の部屋に準備する。

「あ、パンか」

「え、なんだと思ったんですか」

「バナナ」

ナチュラルにアンジャッシュのネタのようなことをしてしまった。朝食を食べてレンタカーを丸山千枚田に走らせた。

* * *

次の目的地は地中海村だ。

僕たちは丸山千枚田を後にしてレンタカーを走らせる。道は山を抜けてリアス式海岸沿いを走る。海が見える度に「リアス式海岸だ」とつぶやく。他にコメントはない。

リアス式海岸は16世紀にポルトガル人の学者であるリアスさんが大航海時代にアンダマン海(プーケット島などがある東南アジアの海)でこの特徴的な地形に気がついて、のちにリアス式海岸と名付けた。

ご存知の通りポルトガルは当時、スペインと共に他のヨーロッパ諸国に先行して大航海時代で富を築き、日本とも貿易を始めていた。

という名前の由来は大嘘で、スペイン語で河口とか入江を意味する「リア」に複数形の「s」がついてリアス式海岸と呼ばれるようになって、スペインのガリシア地方に由来していて、名前をつけたのもドイツ人。何を信じるかは君次第だ。

そんなことはどうでもよくて、重要なのは地中海村だ。いや、大して重要ではないのだけれど、相対的にリアス式海岸よりは重要だ。というとリアス式海岸が重要でないようにも聞こえてしまうが、リアス式海岸は天然の良好を多く発展させていて、漁業や養殖、風光明媚な景色といった恵みをもたらしているから地中海村と比べるのは間違っている。けれどこの旅行記では地中海村の方が重要と判断したというだけだから、断じてリアス式海岸が重要ではないと言っているわけではない。あくまでリアス式海岸の名前の由来と比べて地中海村の体験が重要と言っているだけだ。ただし、その地中海村もリアス式海岸があってこそだから、リアス式海岸は地中海村以上に重要に違いない。

・・・ちょっとよくわからなくなってきたから先に進めよう。

地中海村はしばしば旅行の情報サイトで目に入ってくるフォトジェニックっぽいところで、白い建物で有名なギリシャのクレタ島だかミコノス島だかを想起させるテーマパークか何かだ。

ギリシャの島といえばコルフ島(ケルキラ)には行ったことがあるのだけれど、そこは歴史的経緯から雰囲気はイタリアだった。みんなのあまり行かないところに行くから共通の話題が少ないのが僕の旅人としての致命的弱点だ。勉強せねば。

僕たちは案外長く丸山千枚田を満喫し、次なる目的地、地中海村にレンタカーを走らせた。

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