ニュージーランドのイメージはどうでしょう。前代未聞の大きな事件があったけれど・・
正直大したイメージを持っていなかったが、想像を超えてきた。海・山・湖・平原。その源泉と見るべきところをざっくりとご案内します。
概要
ニュージーランドの最大の都市はオークランド。ニュージーランドの軽井沢クイーンズランドや首都のウェリントン、クライストチャーチなど有名な街は多いが、オークランドのみが人口100万人を超える。
全人口は450万人で日本の30分の1。面積は日本の3分の2の27万km2。なお羊は3000万頭いるとか。ちなみにキーウィは3万羽ほど。
日本に比べてスッカスカなわけですね。
下の方にいるのが羊です。
ニュージーランドの地理
北海道と沖縄が全く違うのと同様、北島と南島で全く違う景色。なんてったて南は南極が結構近くてよ!?
ちなみに全土が西岸海洋性気候。なのでワインが取れます。
成り立ち
ニュージーランドで確認されている最古の岩は5億年前のものと考えられており、かつてのゴンドワナ大陸と呼ばれる巨大大陸の一部だったと考えられます。
8500万年前にニュージーランドに相当する部分が大陸から分離されたとか。
ニュージーランドは太平洋プレートとオーストラリアプレートが接する場所に位置しています。北島はオーストラリアプレートに、南島はオーストラリアプレートと太平洋プレート上にあります。この二つのプレートの存在が地殻変動と地質減少をもたらします。
地震が揺すったクライストチャーチは南島にありますが、それはプレートの境目のところだったからと考えられます。
北島
トンガリロ国立公園、ウェリントン(首都)、オークランド(人口最大)、テ・ウレウェラ国立公園、エグモント国立公園、ダウポ湖などなど。
世界で14番目に大きい島。
北島の山岳地帯はその5分の1の面積を占めます。中央部には活火山があり、火山台地特有の地形がみられます。
例えば間欠泉などで有名なロトルアは北にあります。これは火山活動があるからであり、温泉があるのも同じ理由です。
北は比較的赤道などにも近いので暖かいビーチなどがあります。南と比べて緩やかな山が多い。火山地形。ワイヘキ島はこちら。
完全にオーストラリアプレートに乗っかっていますが端っこなので地震は多い。ロトルアなど温泉も多いです。
この写真はワイヘキ島で撮ったものです。ニュージーランドのイメージと合っていますか?
南島
ミルフォードサウンド(フィヨルドランド国立公園)、ネルソンレイクス国立公園、アオラキ/マウントクック国立公園、ダニーデン、クイーンズタウン、クライストチャーチ、マウント・アスパイアリンク国立公園などなど。
南島の3分の2が山岳地帯。サザンアルプスと呼ばれる背骨があり、その東側のカンタベリー地方には広大な平野が南島のオタゴ地方とサウスランド地方には牧草地が広がっています。カンタベリー地方は河川が作り出した肥沃な沖積平野。
サザンアルプスには氷河があるほか、マールボロ・サウンドのリアス式海岸やフィヨルドランドのフィヨルド地形が有名。
南島にも一部温泉があります。南島沿岸域の海岸線は荒々しいのが特徴。
この写真はクイーンズタウンのリマーカブル(remarkable)から望むワカティプ湖です。
ニュージーランドの南島は世界で12番目に大きい島。
南は南極が意外と近く、氷河もあるし絶景が広がっています。マウントクックがあるのがサザンアルプス。
この南島の真ん中あたりでオーストラリアプレートと太平洋プレートが分かれます。そのため地震とか起こるし、とんがった地形が多くなる。
この写真はミルフォードサウンド。氷河地形で、U字型に削られています。わかりにくいかな。
テカポ湖やワカティプ湖の色の正体!
世界一星が綺麗と言われるテカポ湖やプカキ湖、クイーンズタウンから望むワカティプ湖は本当み湖が綺麗。
日本ではみたことがないミルキーブルーで、なんの編集をしなくてもこんなに綺麗なブルーになる。
この理由ですが、この南島の特有の地形にあります!
上述のように南島は氷河地形で、サザンアルプスからの河川が作るこの湖では、当然その由来となる雪解け水などには鉱物や岩石の成分が削られることになります。いわゆる氷河粉(ひょうがふん;Rock flour)と呼ばれるものです。
そう、この侵食により削り取られた岩石などが色の理由。
他にはカナダのエメラルド湖(Emerald Lake)、キャナディアンロッキーのペイト湖(Peyto Lake)のほか、チリやノルウェーの湖も同じような理由でミルキーブルーを示すところもあるようです。
ニュージーランドのざっくりとした歴史
1642年、オランダ人のアベル・タスマンが「発見」したことから世界史の中に組み込まれていきます。彼の故国オランダのゼーラント地方にちなんで「新しいゼーラント」と名付けられます。
1769年、有名なイギリスのクック船長(ジェームズ・クック)がギズボーン付近に上陸。マオリの攻撃をはねのけた。この島の存在が欧州各地に知られて捕鯨業者とか貿易商とか宣教師さんたちが訪れるように。
1840年、フランスが島に進出する動きが始まる。イギリスは影響力を強めるため、ニュージーランド政府に対してワイタンギ条約っていう有名な条約が結ばれる。主権がイギリス君主になるが、マオリの権利は保障される。なんとこの条約は英語とマオリ語で食い違いがあってイギリス側に有利に解釈されるっていう。
1861年、ゴールドラッシュ。
1893年、世界初の女性参政権。おー。
1914年、第一次世界大戦で参戦。1万7千人犠牲。戦後は国際連盟に加盟。
1938年、社会保障法。労働力が不足しがちだったからとか。
1939年、第二次世界大戦。ギリシャなどにも派兵して1万人以上犠牲に。犠牲を払ったけれども戦後は大国主導の枠組みでニュージーランドはがっかり。
1973年、イギリスがECに加盟してイギリスへの輸出が半減、石油危機もあって経済的にピンチ。
1984年、ロジャーノミクス。至上主義を入れて金融自由化などなど。福祉政策は解体されて貧富の差は拡大。
1987年、非核化政策によりアメリカと対立。同盟関係が崩壊。
* * *
ワーホリで南北縦断、飛び回っている人とかバッパーを回っている人もたくさんいます。
絶景で平和の国、ニュージーランドをご検討ください。
コメント