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【ニューヨーク】時の流れを有効活用したハイラインの彩る文化的空間

ニューヨークにハイライン(High Line)という公園がある。かつてマンハッタンに存在してニューヨークセントラル鉄道のウエストサイドラインの支線が廃止されたあと、その空間を残すために作られた公園。2009年6月に最初の区画がオープン。

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ハイラインの歴史

1934年に開業したハイラインは道路の上ではなく街区の中央を走る。この線形により地上の渋滞を避けることができ、直接倉庫・工場を結ぶことにもつながる。

1950年代にはトラック輸送が増大し、その後段階的にハイラインは廃止。具体的には1960年代にハイラインの南の区画が廃止され、最後にハイラインに列車が運行したのが1980年。

列車が走らなくなれば高架下に住む土地の所有者にとっては効果は邪魔でしかない。日当たりは悪くなるし、人気がなくなれば治安の悪化も懸念される。そのため1980年代中頃には撤去を求める動きが始まる。


1999年、沿線住民のジョシュア・デビッドとロバート・ハモンドによって非営利団体フレンズ・オブ・ハイラインが設立される。歩行者向け用途に再開発するとなると幅広く支援が集まり、2004年には予算が割り当てられる。莫大なコストをかけて効果を撤去するよりも、パブリックスペースとして活用した方が良いと市は判断したのだろう。2009年、市営公園として最初の街区がオープン。

廃止されてからオープンするまで、30年の歳月がかかっていたこととなる。

ハイラインはこちら

地図でいうとこちらになります。

現在のハイライン

ハイラインは植物を活用したり、アートな空間としても活用される。時に展示などが飾られることもあるようだ。


歩行者が安全に都市部を移動することができ、自然との融和のある素敵な空間が出来上がったわけだ。

このニューヨークという都市の特性上、ビルがかなり近くにあるのも特徴だ。例えば歩いているとこのようなビルも見ることになったり。風刺が効いてますね。


この高架に見られる人工物は不要になれば撤去されるのが都市の宿命。治安の悪化の可能性もあるし、道路の邪魔になる。維持コストだってかかる。

日本では横浜駅から桜木町駅の東急線の高架を走る鉄道は地下に移動し、みなとみらい線と直通した。この時に残る高架は2004年に廃止されて以降、歩行者用の空間にする話もあるようであるが遅々として進んでおらず、どんどん後ろ倒しになっている。渋谷もどうなることやら。

ニューヨークでは通常廃止されるものが、紆余曲折を経ながらも都市を彩る文化的な空間となったわけだ。東京・横浜はどうなることやら。

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