長崎県に訪れたのは多分四回目だ。一回目は小学生の時、平和学習で訪問した。二回目は高校生の時、修学旅行で行った気がする。三回目は仕事でお客様を訪問した。三回目はゼロカウントだ。
いずれも自分の意思で行ったわけではないことを考えれば行ったことがないと言っても過言ではない。
そんなわけで、実質初めての長崎県に踏み入れた。
「このまま長崎市内のゲストハウスに向かうのでいい?」
島原城で学習を終えた僕たちはカローラアクシオに乗りながら話す。
「アイスクリーム食べたくない?」
「長崎ってアイスクリン、有名だよね」
「そういうのじゃなくて、なんかアイスクリーム」
突然誰かが言い出した一言でアイスクリームを食べに向かうことになってしまった。
「道中にあるの?あるならいいんじゃない?」
「探すね」
運転手を除く、僕とカナシミブルーな不思議ちゃんがGoogleマップで探す。あるっちゃあるが、この日は休業とか全然有名じゃなかったりとかするみたいだ。
「諫早(いさはや)にあるよ。行く?」
まぁまだ14時とかなので行けると言えば行けるが、正直そこまでアイスクリームへのこだわりはない。まぁ仲間たちが食べたいと言えば私も食べたい。日本人だ。ということで、迂回をして島原から諫早にドライブすることになった。
* * *
「諫早ってなんで有名なんだっけ」
そう、諫早はなんとなく名前は聞いたことがある。だが諫早の「諫」という漢字は書ける気がしないし、書けるようになろうとも思わない。諫早湾という響きで聞いたことがある。干拓だろうか。
調べたところ、案の定干拓で有名らしい。干拓を推進する国と漁業被害を受けた地元住民たちが対立しているという構図のようだ。実際これだけの文言で見るとひらぺったいのだが、実際は地元の全員が全員反対しているわけではないだろうし権力には敵わないのだろう。

この本で書かれていた普天間基地の問題を思い出した。
諫早は実は来たことがある可能性がある。眼鏡橋とかあって、ベッコウとかを見た記憶がうっすらあるからだ。高校生の時だろうか。だが眼鏡橋にベッコウとなると、他のところにもありそうだから自信はない。
まぁそんなことはどうでもいいのだが、いや、どうでも良くないが、話を進めなくてはならないので話に戻る。
僕たちはドライブをしながらイケメンのお兄さんが流す謎の音楽のイントロを答えることになった。(一休さんレベルの)昔のアニメとかCMソングとかそういうの。さっぱりわからん。デジモンより前はわからん。
* * *

てなわけで、1時間以上かけて辿り着いた諫早でのアイスクリームショップ。最初はカフェのようなところの予定だったのだが、お店が閉まっており行けずに終わってしまった。
Bプランとして用意しておいたお店は商店街の中にあった。駐車場にアクシオを停めてお店に向かう。
「なにこれ、かわいい」
そう、韓国とかで流行ってそうなアイスクリームの上位互換品が売られている。クリームのベースと思われるものを冷えた鉄板のようなところに数ミリに薄く伸ばし、そこにお好み焼きのヘラのようなものでチョコだのフルーツだのを砕きながら混ぜ入れ、そしてそのクリームとトッピングが混ざったものを巻いていく。

非常に生産性は悪いが、まぁ一種の芸術だと思えば問題ないだろう。大勢客が来ると困るけれど。
そんな感じで、ただただアイスクリーム(の上位互換品)を食べて、諫早を後にする。
次の目的地は、長崎市内のゲストハウスだ。そこで料理を作ってお酒を飲むのだ。
ちなみに、後で調べたのだが、マンハッタンロールアイスというらしい。OK。

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