バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)もコーカサス三国(アルメニア、ジョージア、アゼルバイジャン)もロシアに虐められてきた国家群です。いずれの国も1991年に独立を果たしました。
地理的には離れていますがすべての国がソビエト連邦内にありました。これらの経済状況をデータで見てみましょう。
GDPを比較してみる
まずはGDPを比較してみます。単位は百万USD、2018年のデータです。
86位 🇱🇹リトアニア 53,455(85位🇸🇮スロベニア、88位🇸🇩スーダン)
91位 🇦🇿アゼルバイジャン 46,939(90位🇨🇩コンゴ民主共和国、92位🇨🇮コートジボワール)
100位 🇱🇻ラトビア 34,426(99位🇧🇭バーレーン、101位🇱🇾リビア)
102位 🇪🇪エストニア 30,747(101位🇱🇾リビア、103位🇺🇬ウガンダ)
120位 🇬🇪ジョージア 17,600(119位🇱🇦ラオス 、121位🇰🇵北朝鮮)
141位 🇦🇲アルメニア 12,433(140位🇲🇰北マケドニア 、142位🇧🇸バハマ)
参考 3位🇯🇵日本(4,971,323)、19位🇹🇷トルコ(771,355)、54位🇳🇿ニュージーランド(207,921)、186位🇬🇲ガンビア(1,633)213位🇹🇻ツバル(46)
アゼルバイジャンは例外ですが、EUに加盟しているバルト三国がこの中では高い傾向です。アゼルバイジャンは産油国であることもGDPを押し上げる理由になっていると推定されます。
国民一人当たりのGDPは?
国民一人当たりのGDPは以下のようになります。単位はUSD。
50位エストニア 23,529(48位🇧🇭バーレーン、51位🇵🇹ポルトガル)
61位リトアニア 18,584(60位🇴🇲オマーン、62位🇰🇳セントクリストファーネイビス)
63位ラトビア 17,838(64位🇧🇧バルバドス)
バルト三国はいずれも近しい順位となっています。さらに下に行くと
123位アゼルバイジャン 4,730(122位🇬🇾ガイアナ、124位🇹🇴トンガ)
127位ジョージア 4,504(126位🇽🇰コソボ、128位🇯🇴ヨルダン)
130位アルメニア 4,237(129位🇱🇰スリランカ、131位🇼🇸サモア)
となります。コーカサスの方がやはり低いです。
20位フィンランド(49,955)、33位日本(39,087)、88位🇨🇳中国(9,617)、89位🇹🇷トルコ(9,416)
図示してみる
図示してみるこうなります。
GDPが高い順に左から並べています。
前述のようにGDPだけ見るとアゼルバイジャンがリトアニアに次いで高くなっています。これはアゼルバイジャンの人口が影響していると考えられます。人口と人口密度をグラフ化するとこうなります。
バルト三国は近しい人口で人口密度も近しい(とは言ってもエストニアとリトアニアでは倍の人口の違いがありますが)。一方でアゼルバイジャンは人口も人口密度も高い。GDPが高く一人当たりのGDPが低いのは人口が多いことが当たっているようです。
アルメニアは人口密度が高い国であることがわかります。
では人口密度と一人当たりのGDPを比べるとどうなるでしょうか。
なんとなく逆相関しているように見えます。これをプロットにしてみると
逆相関してます。これらの国では人口密度と一人当たりのGDPに負の相関があるみたいです。
ちなみに日本や地理的にバルト三国・コーカサスに近い国々を入れるとこのようになります。
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コーカサス三国とバルト三国はこのように経済的に大きく異なっているようです。GDPと人口だけ見てもこれだけの考察ができます。メディアに左右される前に自分でもデータを拾ってみると新しい発見があります。
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