山の天気は変わりやすい。午前のうちは晴れやすいが午後は天気が崩れやすい。何故ならば午前中は夜に空気が冷やされているため上昇気流が発生しにくいためである。午後になると気温が上がってくるため雲も上昇、曇ってしまうというのがシンプルにした理由だ。
そんな例に漏れず、やっとの思いで登りきった大天荘での日の入りはお預けだった。
大天井岳に向かうまで
次の目的地は大天井岳。正直燕岳で満足していたといえば満足していた。だが物足らなかったのも事実である。
燕山荘はホテル見たいと聞いていたし、きっとさぞ美しい宿なのだろう。山ガールたちやカップルが登ってワイワイできるぐらいのところなんだろう。
だけれど、そんなことは我々5人には関係ない。そう、関係ないんだ。目的地は次なる山、大天井岳。
最高の尾根歩きができたし、ずっと槍ヶ岳を含む北アルプスの山々が見渡せたのだから山行としては本当に素晴らしい。
とはいえ、大天荘に着くまでは地獄だった。何と言っても「大天荘まであと500m」みたいな看板が見られた時には「あと少し!!」と思ったものの、本当に全然進まない。
思い出したのはかつて一合目から登った富士山。途中の砂利道からは苦行でしかなかった。歩いても歩いても前に進まない。体力がないわけではないが、嫌気がさすぐらいの単調さだった。それに比べて北アルプスを眺めながら最高の仲間たちと歩いたという意味では苦痛感はなかった。
ようやくついた大天荘
コースタイムだと8時間から9時間ぐらい。朝6時30分から歩き始めて大天荘についたのは15:30ごろ。
まずはチェックイン。それぞれテント泊は私を含めて2名、山小屋泊は3名。とりあえず私はテント泊なのでテントを組み立てることにした。何と言っても初めてのテント泊登山。
大天荘のテント場は約50張。公式HPの説明によると「いっぱいで張れないことはない」。
私は愛用(といっても4回目の使用)のテント、モンベルのステラリッジ(1〜2人用)を組み立てる。組み立てた時は風もなく、コンディションとしては最高だ。テントはモンベルとアライテントの2強のようだ。
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テントは1人用ではザックを置いたりする上で狭すぎるので、1〜2人用、ないしは2〜3人用が良いようだ。
テントを組み立て、荷物を置き、大天荘に戻る。そこで友人たちとお茶をすることにする。お湯は宿泊者はもらうことができたため、とりあえずお湯をもらう。コップにココアの粉末を入れて、お湯を入れて一休み。こういう粉など適当に持っていき、その場で飲みたいものを飲むようにしている。
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晩御飯まで2時間程度あり、ぼーっとするには長い。そうなればお酒を飲む。
私は最初は行動食の一部をおつまみに調子よく飲もうと思っていたが、ちょっと飲んだだけで、すぐに頭がフラフラしてきた。単純に寝不足なのか、それに疲労と高山の条件が良くなかったのか。塩尻のセブンイレブンで買ったソーヴェニヨン・ブランのニュージーランドワインをほとんど飲むことができないまま、ぼんやりしていた。
気がつけば外は日の入りの時間。しかしながら外は霧の中で本日の夕景は断念。
そして晩御飯の時間。
燕山荘グループである大天荘でありご飯は期待通り。しかし私は完全にダウンしてしまっており、ほとんど食べられないままテントに向かった。
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