国境-世界が変わるそのライン-

IMG 4839 - 国境-世界が変わるそのライン- エッセイ

国境を陸路で超えたことはあるだろうか。

フランスとドイツを鉄道で跨いだ、タイとラオスをバスで超えた、ジンバブエとザンビアを渡った-

いろいろな経験があるかもしれない。私も何度か陸路で超えたことがある。その中で、世界が明確に変わったボーダーがある。

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バスで国境を越える場合。

上で挙げた例ではそんな大きく「国境を超えた」という印象は少ないだろう。

バスの場合、高速道路の料金所のような小屋でパスポートにスタンプをもらい、イミグレーションを超え、必要ならビザをもらい、200メートルぐらい歩き、そしてまた高速道路の料金所のようなところで再びパスポートにスタンプをもらう。そして隣の国。

飛行機に乗っているのに該当する空間が徒歩なだけで、空港と同じだ。

そんな料金所の名前に相応しく、大型車がたくさん止まっておりなんとなく治安が悪そうな気がする。怪しい物売りもたくさんいる。

そんなのが一般的な流れだ。

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バスで越えるような国境は郊外であるところが多く、両方の国の通貨が使えることが多い。

そしてなんとなく国境を超えている上に街が隣接していることは少ないため、最初の街に着くまで違う国という印象は少なく、そして文化や風景が大きく変わるというケースはメジャーではない。

しかしながらタイムゾーンが異なることがあり、それの注意は必要だ。

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鉄道の場合。

車内に髭をはやしてガタイの良い強そうな制服の者が一名ないしは複数名で現れてパスポートを回収。

日本人には甘いことが多いので、何度か多くても数個の

「どこからきた?」

「何泊する?」

「どこへいく?何をする?」

みたいな質問を浴びせられて大して答えられなくても終了。

スタンプを押されて再び鉄道が動き出す。そんな具合だ。

具体的にどこが国境なのかもわからないことが多いだろう。

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日本は島国のような島国や海に面した国の場合、国境を船で超えるというパターンもある。

ギリシャのケルキラからアルバニアまで船で行くことができる。

船の場合は港のどこにいけばいいかわからないケースが結構あったり、港が街から離れている場合があるため注意が必要だ。

船で国境を越える方が周りの人が怪しいケースが多い。いや、怪しく見えてしまうだけだろう。物流を担っている屈強な者たちは別で動くので旅客ターミナルはそういう者はいない。

海が自然国境となっているのはもう空港となんら変わりがない。普通にパスポートチェックを抜けるぐらいだ。

* * *

キプロスという国がある。

我々がキプロスと呼ぶのはいわゆる南キプロスでEUに加盟している国だ。北は日本は国と認めておらず、トルコが実効支配している地域だ。

南は通貨はユーロ、人はギリシャ系で言語はギリシャ語、文字もギリシャのキリル文字。宗教はオーソドックスのキリスト教。街並みもヨーロッパ系だ。

北は通貨はトルコリラ、人はトルコ系で言語はトルコ語、文字もトルコのアルファベット。宗教はムスリム。街並みは中東トルコ風。

この島は首都のニコシアに国境が引かれている。

南から北にはスムーズに行くことができ、24時間以内の滞在が認められている。北はその限りではないようだ。

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この国境を越えると、前述のように世界がまるっと変わる。

ギリシャとトルコが数十メートル(国境のラインは短い)で全く変わってしまう。

簡単にいうと政治が違い文化が違い人が違う。

驚く。

対立する国の国境が街の中に引かれるとこうなるのかと。

* * *

国境は自然国境であったり列強が定規で引いたり、自然発生的に生まれたりしているが、それが街の中だと本当にびっくりする。

世界の見方を変えるためにも、一度行ってみるのはいかがだろうか。

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