当たる気がする血液型占い。その原因は確証バイアス・バーナム効果・ラベリング効果だった!

ケルキラの猫 Tips

血液型占い、ってしばしば話題になる。自分の周りでも話題になる。わかっていても話題になる。

生物や化学などサイエンスをやってきた私やその仲間でも血液型を話題にすることがある。なんとなく統計的に合う気がしてしまう。

そんな血液型占いの正体を辿ってみた。

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血液型の違いとは

まず、この血液型とは何かを考えよう。

科学的に言うと血液型は糖鎖の違いによるもの。

赤血球は表面が糖で修飾されており(糖鎖)、その型が遺伝的に異なっていると言うもの。

糖鎖の違いが性格に影響を与えるとは考えにくい。血液の糖鎖修飾をコードする遺伝子が性格と遺伝子とセットになって遺伝するとは現実的ではない。ほぼ絶対ない。

確証バイアスとは何か

確証バイアスをご存知だろうか。自分の信じているものばかりに目が行き、自分が信じることに反する証拠から目を背けてしまうこと。Googleの検索とかで都合のいい情報ばかり集めて他の情報を無意識に無視してしまう。そういう心理現象。

海外旅行の場合

例えば、ナミビアの美しさが見たいと思って調べていくと美しい景色ばかり調べてしまい、そこのネガティブな情報は無意識に見ないようにしてしまう。そういうバイアス。

だがそれは理由がない。なんとなく信じてしまう。

キャリア選択

周りがいいというからと大企業に入れば安心という確証バイアスに支配されて肯定する情報ばかり集める。実際はそんなことはない。給料が良くても労働時間がこっぴどく長いところもたくさんある。

これは結果的に近しい考え方を持つ同僚と長い時間を過ごす。思考が固まってしまい、自分と違う生き方をしている人を批判しがちになるということで生じたりする。

確証バイアスを除くには?

例えば、このような方法がある。

批判的に見てみる

確証バイアスは絶対ダメとは言わないが、ある判断に「本当にそうなのか?」「反対意見は?」と自問すると。これで判断の精度を高めることができる。

第三者の意見を聞く

自分とは思考が似ていない方が良いが、第三者であれば幅は広がる。直接利害関係がない人が良い。親とかだと逆効果のこともある。

バーナム効果とは何か

バーナム効果とは「誰にでも当てはまることを言われて自分だけに当てはまっている」と勘違いしてしまうこと。

例えば占いで

「あなたは本当の自分を出せていない。現実に振り回させれて仕方なく行動しているところもたくさんあるけれど、心の奥底では納得できていないところがある。小さい頃の経験や学生の時から勉強してきたこともっと生かしたいと思っている。周りに振り回されて本当の姿を出せていないけれど、もっと素直で純粋」

と言われて「当たっているかも!」とか思ってしまうのもこの効果。

バーナム効果の応用

恋愛

「あなたは心がピュアな人」「優しく気遣いできる」「他の人より理解してくれる」「努力家だよね」「疲れてない?話があったら聴くよ」などと言って親近感をわかせる。「今こんなこと悩んでいる?」とか聴く。どれもなんとなく誰にでも当てはまっていること。

うまく使える人になりたい。

ラベリング効果とは何か

ラベリング効果とは「あなたはこういう人」と伝えることでそのように人は感じ、動く効果。

例えば「あなたは本当几帳面だ」と言っていると几帳面でいなくてはいけない気がしてしまう。こういう効果をラベリング効果という。

相手に「こうなってほしい」と思うことを言ってしまい、そうなるように動かすなど応用可能。

仕事や人間関係で応用ができ、実際無意識で応用しているかもしれない。

血液型占いの正体は?

ここまで読んでいただければわかるだろう。

血液型占いの正体はこれら三つの効果の集合。そう捉えることができる。

例えば、「A型だから几帳面」ということが言われる。

A型の人は「あー自分に当てはまるのかも」というバーナム効果が働く。「A型だけど几帳面でない人」は確証バイアスによって情報量が少なくなる、少なく感じる。「私はA型だから几帳面でいなくてはいけないのかも」と無意識に思ってしまうというラベリング効果が働く。

このような形で血液型占いが成立していると捉えることができる。

* * *

血液型占いの正体がわかっただろうか。

血液型占いに経験的だがなんとなく統計っぽい情報を入れて「なんとなく当てはまる気がする」というのもこれらが積み重なったものと捉えることができる。

考え方の一つとして覚えておくと良いかもしれない。

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