令和2年版 環境・循環型社会・生物多様性白書(環境白書2020)は未来のためにすべての人が目にしたい重要は文書

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2020年6月、環境庁より「令和2年版 環境・循環型社会・生物多様性白書」、通称環境白書2020が発表されました。

環境庁が出している重要な白書であり、政府の取り組みだけでなく民間の動きが取り上げられた報告となっています。少しその要点を紐解いてみましょう。

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環境白書2020の概要

環境白書2020の概要は「気候変動時代における私たちの役割」としています。二部構成となっており、第一部が「環境白書(循環型社会、生物多様性にかかる内容を含む)」として5つの症から成り立ちます。第二部が「環境白書」「循環型社会白書」「生物多様性白書」となっており、各分野における令和元年に講じた施策が書かれています。

ここでは第一部の紹介。

印象的なのは「気候危機」という表現を使い警鐘を鳴らしていることです。

第一章 気候変動問題をはじめとした地球環境の危機

この章では北米のハリケーン被害、オーストラリアやシベリアの火災などの事例をあげています。

国内外での深刻な気象災害が多発すること、地球温暖化で今後さらに気象によるリスクが高まるとして「気候変動」から「気候危機」へとも。この中の動きとしてグレタ・トゥンベリさんの活動の紹介など若者の存在感も紹介しています。

世界の温室効果ガス排出が増加する中、日本は5年連続削減に成功したこと、自治体の取り組みの事例、日本主導の「フルオロカーボンイニシアティブ」(要はフロン回収)の立ち上げが挙げられます。

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↑全然雪のない白馬の大雪渓(2019年10月)

また別の視点では海洋プラスチックにと生物多様性の損失を紹介。それに対する施策として例えばG20大阪サミットでの大阪ブルーオーシャンビジョン、SATOYAMAイニシアティブでの取り組み。

第二章 政府・自治体・企業等による社会変革

気象災害リスクに対応するための「気候変動×防災」の視点での社会変革の推進として熱中症予防に関する情報発信、「分散型エネルギープラットフォーム」、「気候変動×デジタル」としてJ-クレジット制度にブロックチェーンの技術導入、温室効果ガス観測技術( GOSAT、GOSAT-2)の取り組みなど。

またパリ協定を受けてG7で初めて「脱炭素社会」を掲げた長期戦略の策定の紹介。

SDGs、ESGとの関わりも言及しています。

第三章 一人一人から始まる社会変革

温室効果ガスの排出量をその消費額で見るとは企業活動が4割、家計が6割としています。生産額で見ると家計は2割。その中において再生可能エネルギーの購入、衣類のリユース・リサイクル、電気自動車といった事例が挙げられます。

ライフスタイルイノベーションによって社会変革をしていきましょう。という話のようです。

私見ですが、消費者は選択肢がない中で最良の選択をしているのも事実。環境負荷が少ないものだけが売られているわけではありません。この見方でいいのかしっかりと考える必要があります。

第四章 東日本大震災

避難指示解除に向けて家屋解体・除染を着実に実施している旨、環境再生への取り組みを紹介。また福島再生・未来志向プロジェクトでの最先端の取り組みを紹介、発信していくとのこと。

最近報道されることが少なくなった東日本大震災関連。復興の話もコロナに飲まれ、オリンピックでの世界に向けた発信の機会も延期となってしまいました。

また旅行での訪れる人も当初の政府の取り組み(観光支援)が手薄になり、またリピーターも多くないと聞きます。

新しい価値、発信力のあるミレニアル世代やZ世代に興味を持ってもらえる取り組みを積極的に各省庁が取り組んでいくことが求められていると思います。

第五章 新型コロナウイルス感染症

環境省では廃棄物処理業、生態系への影響を中心に見ているとのこと。国立公園の直轄施設での感染拡大防止策の紹介など。

こちらは2020年夏の時点で一部国立公園のキャンプサイトが閉じられていたりと違和感のある状況でもあります。一方この白書がリリースされた時には東京アラートが解除されたという状況。

経済活動、レジャー、環境。先を見越した判断かもしれませんが、なぜ他が良くてキャンプ場が閉じているのかなど、理論的な判断があると納得しやすいかと思います。

* * *

オリジナルも無料で見られるので、一度目を通してみてください。ちなみに2020年7月のエコ検定は中止です。

公式はこちらから。

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