【宮崎・鹿児島】高千穂峰の登山コースの難易度と魅力とその伝説について

DSC06004 2 scaled - 【宮崎・鹿児島】高千穂峰の登山コースの難易度と魅力とその伝説について 登山

高千穂。

なんて甘美な響きだろう。

風光明媚な峡谷に滝。高い千の稲穂。高千穂、タカチホ、たかちほ、TAKACHIHO。響きだけで神話を感じさせる。というわけで今回は高千穂峰について紹介する。

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そんなふうに思うのは前知識があるからに決まっているのだが、知れば知るほど行ってみたくなるところではある。なんとなくの聞いた感覚なのだが、世の中の人が思い浮かべる高千穂は高千穂峡というところであるのではないか。

今回の私の目的地の高千穂は宮崎県高千穂町でも高千穂峡ではなく、高千穂峰(たかちほ「の」みね)で、霧島連山の第二峰である。高千穂峡は宮崎県高千穂町にあり、宮崎県の北部で熊本や大分と国境を接する。一方で高千穂峰は霧島という地名からわかるだろう、鹿児島側、つまり宮崎県南部腕あり高千穂町とはクルマで行きたくないぐらいの距離は離れている。

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当該高千穂峰は坂本龍馬さんが奥さんのおりょうさんと新婚旅行に行ったと言われているところである。幕末ともなると言われている、というかいったと言い切って良さそうだ。

さて、そんなことはどうでもいいのだが、高千穂峰の登山についてご案内する。

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高千穂峰の登山口

高千穂峰は大きくは東霧島神社側からの登山と高千穂河原駐車場から登るコースがある。後者は駐車料金が500円かかる。駐車場の規模は150台とのことであるが、よっぽどの繁忙期だと埋まってしまう。

駐車場の営業時間は9時〜17時であるが、9時前でも入ることができ、その場合は出場時に駐車場代を払うことになる。

ビジターセンター併設で売店やお手洗い等もある。詳細はこちら

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2022年3月の時点では営業していなかったが高千穂河原キャンプ場というキャンプ場が目の前にある。少し下れば緑の村といったキャンプ場が多くあるため、テント泊をしたのちに登山をすると言ったことも叶う。

なおこの時点で標高900メートルを超えており、下界より涼しく、登頂がより容易になる。

高千穂峰のコースタイム

再掲になるが、高千穂峰は霧島連山にあり、韓国岳に次いで標高の高い第二峰。鹿児島県と宮崎県の県境にある。

かつては韓国岳と縦走が可能であったようだが火山活動によって縦走は不可能となっている。高千穂峰は高千穂河原ビジターセンターからであれば3時間もあれば往復可能であり(書類上は4時間半程度だから注意)、韓国岳も4時間ぐらいだから1日で二座登ることができる。

実際私も

 6:30頃 高千穂河原ビジターセンター出発

 8:00頃 高千穂峰登頂

 9:00頃 高千穂河原ビジターセンター戻り

 9:30過ぎ 韓国岳ビジターセンター到着

 10:00頃 韓国岳登頂開始

 11:00前 韓国岳登頂

 ぐるっと池を回って13:30頃下山

であった。なお霧島東神社のほうがコースタイムは3時間45分と短いが、高千穂河原から登るのが一般的。

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さて、登山

高千穂河原から高千穂峰に登る際、晴れていれば迷うことはない。

まずは鳥居に一礼をして整備された道を歩く。すぐに右に折れる道が見えてくるため案内に沿って歩いていく。すると巨大な祭壇が。「天孫降臨神籬斎場」。

ここが霊山として信仰の場であったことを窺わせる。

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山や街中にありがちなキャプションもある。どうしてこういうキャプションって記憶に残らないのだろう(自分だけかな)。

まずは森の中をセカセカと歩いていく。3月の時点ではあまり茂っていない。この高千穂峰も春にはミヤマキリシマが綺麗に咲くんだとか。

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すると急に雰囲気が変わり、周りの樹木もなくなる。赤い石に覆われるガレ場が現れる。崖というわけではないが、滑りやすい環境のため歩くときは相応の注意が必要。

目印もあるのでそれに沿って歩こう。

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30分ぐらい歩いただろうか、そこを抜けると稜線。ガスが抜けて綺麗な青空。

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右にはひと休み中の火山らしく、大きく口をあぐねる。久しぶりにいかにもな火山をみた。この火口のあたりは霧が発生しやすいようで、道が狭いわけではないのだが霧が出ている場合はちゃんと注意したほうが良い。それはどんな山でもか。

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最初右に見えていたのが高千穂峰ではなかったようで、火口の向かいにより高い頂が見えた。朝日が登ろうとしている。

ここからあとひと踏ん張りのようだ。

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ここにも鳥居があり、賽銭箱がある。ニニギノミコトを祀っており、霧島神社の前身にのようなもののようだ。頭を一度下げ、さて、上に向かおう。

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ここから先も危なくはないが、滑りやすい環境でどうにも注意が必要だ。

振り返ると絶景。ついシャッターを切りまくってしまう。同じような写真がたくさん撮られた。

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20分ぐらいだろうか、ぐんぐん登っていくと山頂に着いた。

山頂と天逆鉾

山頂にはまたまた鳥居、そしてかの有名な天逆鉾がある。天逆鉾は触られないようにチェーンで囲われ、小高い石の台地に祀られている。

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今更ながら「天逆鉾」は「テンノサカホコ」ではなく「アマノサカホコ」と読む。

天逆鉾は日本列島を作ることとなった道具。神話の中で「イザナギ」「イザナミ」の夫婦神が天逆鉾を大地ができる前の混沌状態の大地に突き立ててぐるぐるぐるとかき混ぜ、その矛を抜くとそれが日本列島になったとされる。まさに「ぐるぐるぐるる、っぽんっ」といった感じだ。

その天逆鉾が高千穂峰に突き立てられた経緯としては大国主神(オオクニヌシノカミ;天逆鉾で作られた大地を国土として整備した神)を通して瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)に譲り渡され、国家平定に使われて、その安定を願い矛が再び振り回されることのないように高千穂峰に突き立てられたとのこと。

この天の逆鉾は霧島東神社の社宝であり、奈良時代には存在していたとも言われる。なお高千穂峰は霧島東神社の脇からの登山口もある。

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天逆鉾の逸話としては、坂本龍馬さんがおりょうと訪れた際に引き抜いたというエピソードがあり、それを姉への手紙で伝えているんだとか。手紙は桂浜の龍馬記念館に現存している。

ちなみにこの時龍馬さんが抜いたという天逆鉾は火山噴火で破損し、現在突き刺さっているのはレプリカ、オリジナルの柄はまだ地中に眠っているだとか。その折れた刃の部分に関しては薩摩藩島津氏に献上されたが、その後うやむやになっているんだとか。

眺めも良いし、最高だ。三月下旬の8時前の山頂はダウンがあっても寒い。

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登頂に1.5時間といったところ。程よい登りで眺めも良く、またいろんな環境を体験できるという意味でちょっと登り始めた登山者には良いかもしれない。

火山な砂利の登山道なのでハイカットの登山靴がおすすめ。

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