トレッキングポール（登山用ストック）といえばLEKIやBLACK DIAMONDといった海外メーカーが幅を効かせるギアであるが、日本にはSINANOがある（モンベルはあまり良いラインアップがない）。
今回はSINANOのトレッキングポール「FAST-115A/S」「FAST-125A/S」をレビューする。
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そもそもトレッキングポールは必要か？
そもそも、登山にトレッキングポールは必要だろうか。
ご察しの通り、答えは「マストではないがベターではある」。
トレッキングポールを使用するメリット
トレッキングポールのメリットは複数ある。
まずは平らな道や登り道では身体を支え、そして前へ進む推進力となる。登山の時は重いザックを背負い斜面を登るため下半身への負荷が相当大きく、それを支える手助けをする。そしてポールで前から後ろに地面を滑らせる際に上半身が前に出る推進力となるのである。
足だけで前に進むとどうしても地面を蹴る力だけで進みモーションが 肩・足の運動→半身が前に出る となるが、トレッキングポールを使用すると ポール・足の動き→半身が前に出る となる。足の動きだけでなく肩の負荷軽減にもなるのだ。
下りではより安定性を高め、転ぶ防止となる。また雪の上ではほぼマストだろう。
トレッキングポールを使用するデメリット
デメリットも容易に想像がつくだろうが、単純に荷物になる（重量、動き）。また頼りすぎると破損した際のリスクともなりうるため要注意。
SINANOの「FAST-115A/S」「FAST-125A/S」
SINANOの「FAST-115A/S」「FAST-125A/S」は長さ違いの同じものと思って良い。
・FAST-115A/S：95〜115cm、重さ約271g/本、最大耐荷重40.0kgf
・FAST-125A/S：100〜125cm、重さ約280g/本、最大耐荷重34.3kgf
である。
アルミ製で、A/Sという製品名の通りアンチショック。アンチショック機構があることで手首への負担を軽減させる。アンチショック機構はなくても良いという説もある。
実際の様子（FAST-125A/S）
続いてSINANO「FAST-125A/S実際の様子を見てみよう。
まずは一番短く収納した時の様子。
各部位の留め具はガチャコンとはめるロック式で、ネジ式ではない。簡単に開けることができるが、木とかに引っかかったぐらいでは開かない。
グリップ。メインとなるグリップの下にも握ることを想定したパーツがあり、雪山等でその部分も握りやすい。
まずは重量。片方あたりの重量は一本あたり200g。カタログ値より80gほど軽い。
そして案外重要な取り外した時の長さ。折り曲げ式ではないため、このように解体した時が最も短くなり、飛行機に乗るときや鞄の中に無理やり収納する際には重要なパラメータである。
最長で約54cm。65リットルのオスプレーイーサープラス60には収納可能。つまりザックに入れれば飛行機の預け入れ荷物に一緒に入れられる。
また先端は固定されており、留め具が劣化するまでは外れない。とはいえ使用しているうちに劣化はするだろう。
先端から少し上のバスケット部。こちらもネジ式で外すことができ、雪山用も販売されており取り替えることも可能。
アンチショック部。
軽く抑えただけでは動かず、体重をかけてスプリングが効果を出すイメージ。
実際の印象
これまでトレッキングポールなしで登山をしていた。
しかし羅臼岳を登るにあたり、雪渓もあることから初めて使用してみたが、このトレッキングポールは非常に握りやすく、長さ調節も容易であり、負荷の分散になった印象。
特に下りではアンチロックも良い感じに機能したと感じている。テント泊の時は積極的に使用していきたいと感じた次第だ。
SINANOのトレッキングポールは初めてトレッキングポールを使用する試す方にもオススメできる汎用品。
ぜひ手に取って確認してほしい。
お金のある方はより軽いカーボン製や折りたたみ式もご検討を。
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