「離島の魅力は必ずしも自由ではないこと」

DSC8947 1536x1024 - 「離島の魅力は必ずしも自由ではないこと」 エッセイ

離島。

なんて甘美な響きだ。

離島が好きだ。

と言ってもまだ10ぐらいしか行ったことがない。が、好きなものは好きである。

離島の旅はある点においては海外にも似ている。それは島は旅行客にとっては必ずしも便利ではなく、交通をはじめ様々な制約があるという点がその代表だろう。一方で海外旅行にあるような何もしなくてもやってくるようなトラブルや意外性がない。その点は物足らないが、まぁ日本である以上は仕方がない。離島の他の魅力は登山やスキューバダイビング、釣りなどアクティビティを楽しむことができることもある。三宅島や大島のように火山島もたくさんあるため、火山ならではの大地を楽しむこともできる。

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ちなみに離島の定義は法律によって異なるようであるが、ここでは国土交通省の区分である北海道、本州、四国、九州、沖縄本島を除いた島とする。この定義に従った場合、離島には石垣島のようにインフラが整っており物資が容易に手に入るところもある。それは例外であり多くの離島はコンビニエンスストアがなく宿泊施設だって選択肢が限られている。

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交通手段?バスを前提とするのは大変だ。1日に数本しかないこともほとんどだ。相当時間のある旅人でないとバスを待つ余裕はないだろう。だからレンタカーは確実にあった方が良い。つまり運転免許がないとなかなか辛い。コロナ禍でたくさん地方に行く人もそう感じることが多いだろう。

だから多くの離島にあるように必ずしも便利でないことは旅人にとって大きな魅力の一つだ。東京からだと同じ東京都の伊豆諸島が身近な離島だろう。竹芝から夜行船に乗れば翌朝には神津島なり式根島なり三宅島についているというわけだ。これらの島々で見た星空は忘れられない。

沖縄の島々も本当に美しい。慶良間諸島は沖縄本島からすぐに行くことができる。そこの海の美しさは見たことがないのであれば絶対に行くべきところだ。石垣島から行ける離島である黒島や竹富島などの島々も相当美しい。あのあたりの海のブルーはもはやブルーではない。

沖縄ではないが、屋久島は「洋上のアルプス」と言われるほどの壮大さがある。飛行機ではなく高速船やフェリーでアクセスすると宮浦岳の神々しさがある。山に雲が引っかかって雨が降る、1ヶ月に35日雨が降ると言われるのもわからないではない。

北海道の利尻島や礼文島は南の島とは違った雰囲気だ。食べ物が違うのは当然であるが緯度が高いため最果て感がある。波も荒々しい。植生も乏しい印象である。そこにまた魅力がある。しかし利尻島と礼文島でも全く異なっている。利尻島は「利尻富士」と呼ばれる美しく存在感のある最北の百名山があるが、お隣の礼文島は穏やかで「花のトレッキングルート」と呼ばれる柔らかい山があるだけだ。

離島の多くはスーパーが数軒ある程度である。しかし利尻島・礼文島のようにそれなりに人口が多いところはコンビニエンスストアがある。事前に調べておくことが望ましい。それは事前に調べておいた方が良い。

何をするか?別に何もしなくてもいい。海に入るもよし、見るもよし。山に登るもよし。観光に行くような島には温泉があることが多いため、ぜひ温泉には行こう。お酒が好きならば現地のお酒を飲んで、刺身を食べたりしよう。

何もすることがなくなって、「何をしようかな。のんびりするしかないかな」という感情にきっと飲まれるだろう。島時間という言葉あるように時間の流れが違う。

一人で島を旅するのは私はちょっと辛い。ゲストハウスに泊まって仲良くなれれば良いが、国内では取り残される可能性も高いためできれば誰かと行きたい。

ああ、離島に行きたくなってきた。

種子島も、悪くない。

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