【ボリビア ウユニ塩湖】ウユニ塩湖の星空を(ほぼ)独り占めした話(2/3)

02afaa87eb39d3697cbc42e965751afc - 【ボリビア ウユニ塩湖】ウユニ塩湖の星空を(ほぼ)独り占めした話(2/3) 旅行記

課金しよう。

このボリビアとかいう山間部国家に改めて訪問のは100USDどころではない。ケチって後悔するなんて己を許すまじ(そういえばこの課金という言葉は今回出会ったツアー同乗者の日本人2人もしょっちゅう同じ表現をしていた)。

実際は街中でもっと安いツアーがあるのではないかとかなんとか頭を駆け巡ったが、時間も時間でこれからツアー会社探して見つけられないかもしれないし、プライベートツアーという魅力は大きい。

例えばタクシーを夜22時から○時間(時間は決まっていない)チャーターして街灯のない悪路を走らせて100USDで済むというのはむしろ破格なのではないか。しかも僕は4泊ぐらい前にいたラパヌイ(イースター島)あたりから、5時間以上ちゃんと眠られた日がなくて疲れている気もしている。だから自由に終われるというのは精神的負担が小さい。

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アタカマウユニツアーに組み込まれているウユニの街でのランチのリャマ肉を牛肉かなんかと思って食べてしまうぐらい動揺したが、そんな感じで自分に言い聞かせた(ちゃんと事前にリャマと聞いていたにも関わらずである)。

そう、ウユニ塩湖の星空プライベートツアーの話である。これはこの日のサンライズ前に星空が見られなかったこともあり「ホセの会社では星空ツアーはやってないの?」とホセ氏に相談したら段取ってくれたものだ。

このボリビアで100USD(交渉しても下がらなかった)と聞いて貧乏性の僕はビビってしまったが、さまざまな思いが巡りながらも断腸の思いで100USDを支払って単独参加することとした。

「どんな感じなの?」

「プライベートツアーで、100USD。22時にピックアップしてくれるんだって。行くことにしたよ」と傍目で気にしてくれているツアー同乗者の、もはや友人と言っていいだろう日本人2人に報告した。

* * *

ホセ氏の所属する旅行会社のオフィスに置かせていただいたバックパックは16時ごろに取りに行くと握っていたはずであるが、ランチ場所に「秘書」と名乗る男が現れて15時ごろの撤退を余儀なくされた(先ほど当該オフィスでホセ氏が「上司」として紹介しておりこの人に100USD支払うものと思っていたが、どうやら話を聞くと違うようだった)。

そこから友人2人の持つザックの大きさに改めて驚愕した。散々ランドクルーザーの上に積んだり下ろしたりするのは協力してきたが、やはりすごい大きさだ。

75リットル程度あるザックを背後に、40リットルほどあるザックを前に抱え、前見えないでしょ、という状態になっている。テントとか寝袋とか入っているというのは聞いていたが、まぁきっといろいろ女性ならではの物資とかそういうのが入っているんだろう。昼間にもマフラーも爆買いしていたみたいだし、僕とは違う哲学でパッキングされているようなので余計なことは言うまい。

とはいえ機動力ゼロたらしめるそれを前後に抱えるリュックサックオバケ2人は見ていられない。こんな姿ではある意味悪い奴らも寄ってくるのが気が引けるだろう。

僕は先頭を歩いて「段差ありまーす」とか言いながらスマホ片手にバス会社のオフィスまで誘導する。バス会社のオフィスに向かうというのも、彼女らオバケ2人は今日も朝3時ぐらいに起きていながら今日の夜行バスでコチャバンバに向かうと言う。そのためバスオフィスに荷物を置かせてもらうことを目論んでいるとのこと。体力オバケ。

バスのオフィスにたどり着くと、荷物をおいて良いとのことだった。オフィスとはいったものの、土間のようなところに業務用のデスクがあり、その奥にはソファーがある程度だ。そのソファーもお客様ようではなく、子供がダラダラしており、床にもおもちゃが散乱していた。

オバケ二人が荷物を置くと僕が今夜泊まるホステルにもついてきてくれるという。僕も荷物はオバケらの三分の一程度(35リットル+α程度)ではあるが、それでも邪魔ではある。そこでひと呼吸置いてから改めて3人でウユニの街を散策する。

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ウユニの街は「変」だ。

屋台にテレビのリモコンが売られているのもアジアでは見たことあることだし、ストリート毎に日用品、ツアーオフィス等々と役割が分かれているのは結構なことである。しかし街の外れには作りかけの建物が無数あり、たまにトラックが止まっている建物もあるのであるが、工事のために人が入っている姿は全くないのが不思議さを助長している。また駅の南側は結構な街であるが、未舗装の道路も多くクルマが通ると砂埃を舞い上げる。駅の北側は南側と比較にならないぐらい砂礫が強く舞う空間。場違いな博物館がある以外には、あとは僕の泊まる今回の旅で最大級にモダンなホステルを除いて何も見受けられない。

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そんな「変」なウユニの街を散策してたまたま見つけたローカルなメルカド(マーケット)に入ってみた。まさにローカルな感じで売られている畜肉の衛生管理がどうのこうの言ったり、芋を見て「丸っこくて可愛い」(聞くと芋が丸っこくて「可愛い」のではなく、それがサイズ別に分けられて袋にもられているのが「可愛い」とのこと)とか言ったり(でも芋は食べたくないらしい)、同じものを隣同士のブースで売っているのをみて「差別化どうやっているんだろうとか疑念を抱いたりする遊びをした。

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お茶でもしようという話をしていたが、ウユニの街は思っていたよりも広く、気がつけば17時を回っていた。もう晩御飯でいいんじゃないか、コリアン料理が食べたい中華が食べたいピザは嫌だあーだこーだ言いながら、最終的には渋いおじさまが調理台に立つローカルな食堂に入った。

なお僕は食品関係を生業にしながらもそこまで自分の食べるものに興味があるわけではなく「せっかくだから一回ぐらい現地のもの食べておくか」ぐらいの感覚でいる。遠い国で食べるコリアンだか中華だかはそれはそれで興味がある。

そこのローカル料理店では18ボリビアーノ(400円しないぐらい)のローストチキン(かなりでかい)とベイクドポテト、コメの定食を2つオーダーして3人でシェアする。量的にはちょうどいい。

そこでオバケ二人のワーホリや旅の話を聞いたり、芋が嫌い小麦は飽きた食えないとかいう話を聞いたり、スペイン語で流れるスパイダーマンを見ながらスペイン語のスパイダーマンは違和感があるだとかこの人が悪党で云々とかそんな話をした(なお僕はスパイダーマンとか以前の問題でテレビ芸能スポーツの話題はほぼダメで、二人が言っているか全然わからない)。

食堂を後にしてWi-Fiがあるカフェなるところに向かおうということになった。RさんはSIMの設定的に4Gが使えるようだが、Yさんは設定を忘れたとかで使えないらしい。自分も何故かボリビアに入ってから4Gの電波が入っていないが、必要最低限の予約は済ませてあるし、まぁデジタルデトックスということでそこまで気にならない。

カフェもご一緒して二人の幽霊話を聞いていようかとも思ったが、(そもそも心配する必要はない二人であるが)バスのオフィスはほど近いし、二人旅をあまり邪魔するのも悪いかなと今更ながら思いカフェに二人が入るのを見届けてから離脱させていただくことにした。

(構ってくれて本当にありがとうございました、おかげさまで楽しく旅をすることができました。話題豊富で話しやすい二人で感謝しています。)

* * *

宿に戻ったものの、19時ごろと言ったところ。22時にピックアップとなると寝るに寝れない。ベッドが下段だったら盛大に荷物を広げてパッキングとかいろんな微調整ができたのだけれど、下の段には昼間っからゴロゴロしている人がやっぱりいるし、ベッドが上段でめちゃくちゃ登りにくい仕様で動きがかなり制限された。

シャワーを浴び、星空のための防寒具撮影器具等の準備をし、必死の思いで上段のベッドに登って横になりながら翌日のラパスの宿の手配をしても十分に時間が余った(この日ぐらいから何やら僕の5年落ち?ぐらいのiPhone8がいよいよバッテリー切れが目立ってきており充電優先のためあまり遊べない)。しかもなんだかサンペドロあたりから妙に唇や踵が乾くのが気になって仕方がないから手や顔とかに塗る昔から愛用するニベアクリームを塗っておく(唇のボソボソバリバリはラパスあたりまで続いたが、帰国時のリマでは治っていた)。

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仕方なくベットの上で横になったり縦になったり、本を読んだりPodcastを聞いたり、挙げ句の果てに宿のラウンジに行ったり、ロビーで本を読んだりしながら22時を待った。どこにいても本を読んだりぼーっとしたりしているだけなので本質的には変わりない。

(第一話はこちら、続きはこちら

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