【USA】世界をもっと知るために。旅とニュースと歴史、アメリカの地政学。

IMG 6E4C80B204C4 1 - 【USA】世界をもっと知るために。旅とニュースと歴史、アメリカの地政学。 地政学

最近よく「地政学」という言葉を耳にしますが、それが何なのかすんなり入ってきます。時事問題を理解する上での各国の行動原理を学ぶ意味で学んでおくと良いことがあります。

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経済ニュースの中で「地政学的リスク」という言葉をよく耳にするようになったのはいつ頃からでしょう。

ヨーロッパではロシアによるウクライナクリミア併合。

いつからかしばしば耳にするようになった中国による南シナ海侵出と各国とのトラブル。

そういった大国の行動原理がわかります。

地政学とは

地政学とは地理的条件から国家の行動を説明する学問。

国家の行動原理は生き残り」「隣国同士は対立する」「敵の敵は味方」など基本原理はシンプル。0 - 【USA】世界をもっと知るために。旅とニュースと歴史、アメリカの地政学。

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中国のなぜ南沙諸島進出になぜアメリカは関わる?

答えは「チョークポイント」と呼ばれるマラッカ海峡が封鎖される可能性があるから。

このチョークポイントのチョークは「首を絞める」の意味で、マラッカ海峡やスエズ運河などなど、非常に狭いいわゆる交通の要衝。

ここを巡って紛争が頻発します。例えばホルムズ海峡はイラン・イラク戦争時にイラクに封鎖されて石油価格高騰。

話を戻して、マラッカ海峡に近い南沙諸島の暗礁に滑走路を作る中国に対してアメリカが口を出すのは、チョークポイントであるマラッカ海峡のリスクが高くなり石油輸入コストが高騰してしまうから。

アメリカから見た世界

アメリカは「世界の警察官」だった。いわゆる「パクスアメリカーナ」。「パクス」はローマ神話に登場する平和・秩序の神。「平和」という意味で、この場合「力による平和」。

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2015年のアメリカ軍基地。こちらの記事から拝借。

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マハンによる地政学

アメリカの地政学はアルフレッド・マハンさん(1840-1914)。

マハンさんはロシアや中国のように海への出口が少ない内陸国家を「ランドパワー」、イギリスや日本のような海洋国家を「シーパワー」と分類。アメリカはヨーロッパからなはれており「島」として捉えて「シーパワー」と分類。

大英帝国が当然シーパワーであったことだったため、マハンは「海洋を制するものが世界の覇権を握る。だからアメリカは海軍を増強すべし」みたいなのがベースです。

そこからパナマ運河建設やハワイ・フィリピン併合云々がセオドア・ローズベルト大統領によって行われています。

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マッキンダーの地政学

もうひとり、イギリスの地政学者としてマッキンダーさんが重要です。彼曰く、

  1. 世界は閉鎖された空間となった。
  2. 人類の歴史はランドパワーとシーパワーの闘争の歴史である。
  3. これからはランドパワーの時代である。
  4. 東欧を制するものは世界を制する。

です。

ユーラシア大陸を「世界島」として捉え、その内陸心臓部を「ハートランド」と呼びます。

「東欧を制するものはハートランドを制し、ハートランドを制するものは世界島を制し、世界島を制するものは世界を制す」

っていう有名な言葉が残っています。

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スパイクマンの地政学

そしてオランダ出身アメリカ帰化のニコラス・スパイクマンさん。

彼は「ハートランド」に加えて「リムランド」という分類を提唱します。

リムランドはいわゆる「へり」を意味しており、この場合ユーラシア大陸のへり。ここの争奪戦が世界大戦の原因になっているとのこと。

ハートランドはユーラシア大陸の中心部。

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赤がハートランド、黄がリムランド、緑がヒンターランド
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キューバとの関係

オバマ元大統領はキューバとの国交回復に急ぎました。キューバはなかなかスリリングな歴史を持っており、かつてはアメリカの植民地。

独立した後も親米傀儡独裁政権(バティスタ政権)に反対したカストロらは1950年代にキューバ革命。その後ソ連に歩み寄り、1962年のキューバ危機。

他にもアメリカは中南米に色々手を出しています。そんな中、中国習近平はニカラグアにパナマ運河の第二運河となる「ニカラグア運河」建設の認可を取り付ける。

キューバとアメリカの国交正常化はそんな中国と中南米の接触を牽制する意味があったと言われています。

ちなみにキューバとアメリカはトランプ政権によってゴタゴタしていますし、ニカラグア運河は資金の問題で相当遠い未来の完成になりそうらしいです。

世界を思いのままにするために

アメリカは島であり、貿易を有利にするために前述のチョークポイントを守る必要があって、そのためには中国の海洋進出を牽制する。そうすることで自国の富を守ることができる。

富をもたらすことで軍事に回す予算も増え、発言力が増える。

つまり交通の要衝チョークポイントを抑えることによって発言力が増えると捉えることができる。

チョークポイント→富→軍事→発言力→世界が思うがまま

っていうことですね。

でもオバマ元大統領が「世界の警察官をやめる」って宣言した。そこからちょっと混乱が始まった。中国は南シナ海に出ようとするし、中東ではISが攻撃を始めたり、それを止めるためにロシアが突然空爆をしたり。

続きはまたの機会に。

マンガでわかる地政学を読んだ後に戦略の地政学を読むと理解が深まります。

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