ラトビアの首都、リガという街。旧市街地の近くの公園に桜の木がある。ダウガヴァ川を挟んだ向かい、Uzvaras公園にある。2012年、日本大使館からリガ市に送られたものだ。
ここ、Uzvaras公園は戦勝公園と言われる。ラトビアからソ連が出て行った記念の意味がある。
リガの旧市街地から非常にアクセスが良いこともあり市民の憩いの場となっており、小川も整備されているとても温かみのある公園だ。この公園から徒歩で行ける駅からはラトビア屈指のリゾート、ユールマラまですぐだ。
シャボン玉やボールで遊んだり、釣りをしたり。小川にはカモが気ままに遊んでいたりもする。
桜があると聞いてつい満開のソメイヨシノを想像してしまうが、そんなはずはない。なにせ私が訪れたのは2015年。植えられたのが2012年ということもあり、まだ初々しさが残る一方、一生懸命咲いている姿が印象的。
この桜はラトビアの長内大使により寄贈された。当初114本あったが一部は枯れてしまい撤去されたとのこと。
時は五月が始まったばかり。ラトビアの寒い気候を乗り越えた桜にとってはこのころがちょうどいいのだろう。
揺れ動くEUやロシアの思惑に負けず。ラトビアは2019年で建国101周年。
きっと、このラトビアの桜は4年前より、力強く、春を奏でる。
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花は空間に彩りを与える。部屋におけばどれだけ無機質でもアクセントになるし、柔らかくなる。
様々な国で花を見かけるが、印象に残っているものは数が少ない。その中で印象に残っているものがここだけと言っても過言ではないかもしれない。
ここしか印象に残っていない理由は様々考えられる。それは桜だからかもしれないし、私にとってのAnother Skyな国だからかもしれないし、両方かもしれない。
桜は春の象徴。
私が育った愛知県も東京と同じく卒業式、または入学式のタイミングに合わせて桜が咲く。当然該当しない地域の方が多いのだが、私にとってはある種の区切りを象徴する花である。
2019年。今年も、春が来た。新しい元号が発表され、会社組織では多くが期初で、学校は新学年・新学期。
世界にも、皆さんにも、春が来ますように(特に自分に)。
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