トド肉にありつくことができなかった僕たちはほんの少しだけガッカリしながら気を取り直して先に向かうことにする。そう、この澄海岬に行った後にはスコトン岬にいって夕日を眺めて感動した後、温泉に行く、ご飯を食べる、お酒を飲む、翌日朝日を見にいくと大忙しなのだ。
今回の旅(一泊二日):14時ごろ礼文島着→昼食(さざ波)→キャンプ場→澄海岬→スコトン岬→温泉→夕食(ちどり)→キャンプ場泊→朝日→朝の便で稚内
まずは澄海岬へ
最初に行った観光地である澄海(スカイ)岬はTシャツにジャケットだと案の定肌寒い。
階段を少し登ると目下にはビーチになっている様子が見られた。澄んだ海というのも肯けるブルーであり、ここが日本海側であることを忘れてしまう。ただし、沖縄のビーチだ、というほどでもないので他のWebサイトは書きすぎだ。だが違う美しさがあることも事実だ。あのビーチは夏には入ることができるんだろうか。潜られるのだろうか。だが魚はいなさそうだな。そもそもどうやってあそこまで下るのだろう。

奥には鳥居がある。鳥居があるということは守らなければならない何かがあった、災害が多かった等のいずれかだろう。
「どうやって向こうに行くんだろう」
「トレッキングルートとかあるんだろうかねぇ」
そんな呑気な会話をしながら岬の方に向かう。

「おー、スカイって感じ」
そこに断崖な岬があった。
本土でもあるのかもしれないが事例が思い浮かばない。最近だと座間味をサイクリングした時に断崖の荒々しい印象の岬があった。

沈みつつある太陽は太陽は残念ながら雲に隠れている。だからこその美しさや幻想感がある。海に移る明るいオレンジ色の光が僕たちの影を作る。
昨日の利尻岳を登ってからここに来ると達成感がある。東京から来るには少し遠いし陽が斜めになっているためでもあるだろう。
友人がGoProで写真を撮る。今回の旅でも大活躍だ。
一番の見所、スコトン岬へ
そういえばレンタカーを借りた時、「ドアを開ける前に、まず窓を開けて風向きを確認してください。そして風にドアがあおられない向きで駐車してください。風が強くてドアが急に開いてしまって隣の車とぶつかることが何度かありました。」と言われていたことを思い出した。
そういうことだった。インプレッサから出た途端、びゅっと風が吹いてその意味を理解した。隣に自動車は止まっていなかったためぶつかることはなかった。
「レンタカーショップでドアがあおられないようにって言ってたじゃん、このことだったね」
スコトン岬はそれぐらい風が強いところだった。
つまり最果てというところなんだろう。
ちょっと歩いていくと「最北限のトイレ スコトン岬」と書かれたトイレと売店があった。最北限については議論が分かれそうであるため漠然と「最北限」としているんだろう。

売店「島の人」はとても新しく、地域の海産物などが売られていた。北海道展などで首位を取ったことがあると店員さんが言っていた。それぐらい洗練された店作り。奥にはカフェもある。もう少し暖かかったらソフトクリームでも食べたいところだ。
店内を通り抜けて反対側に行き少し歩く。先端に向かって歩くと崖の下に建物が見えた。

「これがさっき言ってた民宿じゃない?話題性があってよくない?」
なかなかな立地だ。なぜここに作ったのか、風雨の被害がこれまではなかったのか、インフラは大丈夫なのかと考えるところはたくさんある。
そんなことはどうでもいいのだが、10メートルほど先のスコトン岬の先端に歩く。


「おー最果てって感じ!」
今回の旅では何回この言葉を思っただろう(2回目ぐらい)。一段と風が強く髪の毛がボッサボサになる。
スコトン岬の標識にはなぜだか硬貨が詰められていた。なぜだろう、せっかくの標識が壊れてしまうのに。

天気が悪く夕日を満喫することはできなかったが、端っこで何もない感じにロマンがある。
薄暗くなってきた礼文島に、今日も風が吹き抜けた。
スコトン岬はここ。
* * *
スコトン岬からクルマに戻った僕たちは続いて温泉に向かう。友人と僕は温泉が長く、いつも露天風呂に1時間以上いて女子よりも長くなってしまう。例に漏れずここでも1時間以上いた。
温泉は割愛しよう。
岬にいた時には、14時ぐらいに昼食を食べたこともあってお腹は全然空いていなかったが、お風呂に入るとお腹が空く。きっと副交感神経が活性となって安心するからだろう。
温泉を出てからちゃんちゃん焼きで匂いがつくと議論が分かれたが、有名店である「ちどり」に行っておこうとなってそこに向かうことにした。
レンタカーを運転しなければならないため「ちどり」ではお酒は控えた。そこでのホッケのちゃんちゃん焼きなるものが絶品で、ここを選んで良かったというのは言うまでもない。

ちどりはこちら。
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