南アフリカのヨハネスブルグは治安が悪いことで有名だ。
南アフリカ航空のハブ空港であるヨハネスブルグ空港。例えば関空から香港、ヨハネスブルグと乗り継いでケープタウンに行く人も多いだろう。
そんな、ヨハネスブルグ空港の治安。
ヨハネスブルグ空港で嘘をつかれた話
すぐ気がついたが、ヨハネスブルグ空港で騙されかけた。
ケープタウンへの乗り継ぎ時間が2時間半しかない中、前の便が1時間近く遅れ、アフリカ大陸ということもありすこぶる不安だった。
他国からヨハネスブルグ空港で国内線に乗り継ぐ予定だったため、この空港で入国し、荷物をピックアップして再度預けなければならない。
まず、入国。
長蛇列ができやや前の方に並ぶが、その後隣の窓口が開くのはいつものこと。急いでいたのでレーンをくぐり、新たに開いた窓口に並ぶ。幸いにも、これが功を奏してパスポートコントロールまでの時間はぐっと近づく。
自分の前あたり。
列の間あたりの窓口。空いていて誰も行かない。自分の並んでいない列の窓口のようだった。自分が最前列になったのですかさずそこに行ってみるが、「NO」とかいう。
それなら隣の長蛇の列から呼べよ。仕事しろよ。
* * *
南アフリカの通貨ランドは他の滞在先でも使えるようなのでちゃんとおろす。バゲッジをピックアップするところに空いているATMがあったのでとりあえず5,000円分ぐらい下ろす。
600ランド。
と思ったが間違えた。
60ランドしかおろさなかった。500円か・・ATM利用料金を無駄にしただけだ。
* * *
荷物をピックアップして順調に進む。Domestic Transitへ向かう。すんなり荷物を預ける。
周りは蛍光のビブスを着た職員も多いようだ。本当に職員かどうかは疑っているが。
上のフロアに行くともてなしの音楽をやっている様子が見えた。
ヨハネスブルグ空港もイメージ払拭のために頑張っているじゃないか。
とりあえず、ATMだ。
なんか空いているATMがあった。カードを入れて引き出そうとするがエラーとなる。近くにいた銀行の職員が「キャッシュ切れだよ」とか言う。ジンバブエといいGW直前のみずほ銀行といい、なんてこった。
別のところのATMここのATMは10人ぐらい、なかなかの列だ。せいぜい5分だろう。今は15:45、搭乗時間は16:35。時間は1時間弱ある。並ぼう。
ここでは無事600ランド下ろすことに成功する。カードが飲み込まれることもなかった(と言うかカードの先っちょだけ入れるタイプのATMだった)。
* * *
よし、ランドも手に入ったことだしちょっとだけ空港を歩き回ろう。
上のフロアに行ってみよう。
そんな軽い気持ちで歩き始める。その直後、職員っぽい黒人に
「Hey! Which is your flight? あんたのフライトはどれだ?」
「I will go to Cape Town. ケープタウンに行くやつよ。」
手に持っていた航空券を見せる。それを見て
「The flight to Cape Town is changed to 4 O’clock! Hurry up! ケープタウンへのフライトは4時に変更になったよ!急げ!」
とか言ってデパーチャーの方に走り始め、職員風の男は電話をし始める。
「Please keep open the gate! ゲート開けといて!」とか電話口で言ってくれている。ありがたい。
あと20分。セキュリティーも通ってないし流石に焦る。
「Do you have Land or Dollar? ランドかドルは持ってる?」
あ、金せびってくる。これまでのやつは全部嘘だな。
「OK, I will pay after arrive the departure gate. 出発のところに着いたら払うよ」
と言ってしばらく出発ゲートに向かって並走する。その後も数回チップを払えと言ってくる。あ、完全に嘘だな。そもそも早くなるなんて聞いたことないわ。
「Could you show me my ticket?」とか言ってどさくさで航空券を取り返す。「See you. Thank you.」とか言って私は走り去る。職員風の男はついてこない。
* * *
嘘だとわかっていてもちょっとよくわからない国だし焦る。
周りの日本人に「時間早くなったって言われた。」とか言ってしまった。申し訳ない。
その後のセキュリティコントロールでボディタッチでの点検の際に、反射的に職員さんの手を払ってしまった。申し訳ない。先方も苦笑い。
流石に空港内は身におよぶ危険はない!と思うけど。
「身に及ぶ危険は」ない、と思う。人目は多いし、実際の職員もいるだろう。だが確実と言うものはない。
空港は概ね明るいが、一部薄暗い場所も多く、人も多い。スリなどは十分に気をつけた方が良いだろう。
周りのやつ全員が怪しく見えてくる。
そんな、南アフリカへようこそ。
ケープタウンでの強盗の話はこちら。
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