【チリ イースター島】僕はモアイの前で今日も「哲学する」。(2/3)

DSC09759 scaled - 【チリ イースター島】僕はモアイの前で今日も「哲学する」。(2/3) 旅行記

世の中にはいろんな種類のハーブやスパイスが常用されており、世界各地に広がっている。

ミントはキューバでモヒートにされるし、本当かどうかよくわからないけど大航海時代には胡椒を巡ってコロニアリズムが広がったとか。コロンブス氏はカリブ海の西インド諸島をインドと思い込み、胡椒を手に入れられなかった代わりにそこにあった赤くて辛い物体を「赤い胡椒でーす(レッドペッパー)」とか適当な言ってヨーロッパに持って帰ったんだとか。

日本で言うと大葉がうまい。とりあえず大葉と醤油合わせればパスタでも豆腐でも「和風」になる(と僕は思っている)。

そんな個性が際立つハーブやスパイスたちであるが、ヨーロッパで言ったらスイスのような、飲料で言ったらドクターペッパーのような一段と個性的なものがある。そう、パクチーである。

このパクチーというやつは多くのジャパニーズが嫌うにも関わらず、強がっているのではないかと疑わしいが一部の人には何故かこよなく愛される。東南アジアだけでなくコーカサスのジョージアのようなところでも存在が確認されている。それだけでなく、南米の絶品料理、セビーチェにもどさくさで入ってくるのだ。

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僕は汗だくになりながら島の北の方にあるカフェに辿り着いた。この島の2日目にガイドに連れてきてもらったところなのだけれど、南の島のカフェ、って感じでとても雰囲気がいいからこのサイクリングの目的地もここに置いてみたのだ。一人では勿体無い。

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ここでチリの名物の一つであるセビーチェにありついた。この島の名物というわけでもなさそうだった上にここで食べるのが高いことはわかっていだのだけど、これ以降のチャンスがあまりなさそうだったしちょっと爽やかなものが食べたかったため奮発しておいた。

本当は物価が高いこの島に来る前のどこかのタイミングで食べておきたくて、サンティアゴかバルパライソなるところで食べることを目論んでいた。でもサンティアゴは到着が遅くてちゃんとした晩御飯にありつけなかったし、バルパライソなるところではタイミングよく魚料理を提供する店舗に巡り会えなかった。

この島のセビーチェでもパクチーが堂々と存在感を出していた。

生のマグロをダイスカットし、トマト、タマネギとマヨネーズとパクチーでマリネ状に和えてあるそれは3年ぐらい前にペルーで食べたそれよりも優しい味付けで、辛くない。

量が多いのは承知したが、3,000JPY相当は非常にきついのでこの半分の量で半額にしてくれ。

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セビーチェを食べ終えるとカフェの眼前に立ち並ぶモアイさんの前でぼーっと哲学する。

こんなところまでモアイさんはやってきて、島を見つめながら何を考えているのか。顔が割れてしまっている人もいるし、こんなに美しいビーチがあるのに背中を向けてしまって。

人間はモアイさんをこんなに製造してどうしようとしたのか。

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ここのモアイさんは立っているままであるけれど、この島には倒されたモアイさんも大勢いる。モアイさんをたくさん作りすぎ、それに伴って樹木を切り倒しすぎたせいで食糧不足が起こり部族間の闘争が起こる。その闘争でモアイさんの倒し合いが行われたという。きっと多くの犠牲を払って、必死の思いで作り、運ばれたモアイさん達をのどんな思いで倒しあったのか。倒した時にどう思ったのか。倒された時に何が起こったのか。

モアイさんの背中の方のビーチでは子供達中心に多くの人たちがわいわいとはしゃいでいる。

僕は適当にカメラを置いてタイマーでセルフ撮影をする遊びをする。ひとり旅ならではどうしようもない暇潰しだな。

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ひと遊びした僕は(筋肉的な意味で)重たくなった脚を奮い立たせ、自転車にまたがって来た道を戻る。違う道を通ることも検討したけれど内陸の道はすっごい坂だし、島の西側の外周は確実にオフロード。オフロードというか、そもそも道があるかどうかもよくわからないから潔くやめておいた。

ここに来るまでで汗だくになっているし、どうせ戻りでも汗だくになるのだから、サンセットまでに宿に一回戻ってシャワーを浴びておきたい。そうすればサンセットの時には爽やかな気持ちでモアイさんの目の前で哲学することができる。

そう、この日にサンセットモアイさんのところでサンセットを迎えると決めていたのだ。とはいえサンセットは21時ごろ。サンライズが7時ごろだから、日本人的には標準時刻をさらに1時間早めて設定しておいてほしかった。

イースター島にはモアイさんが立ち並ぶところがいくつかある。そのうち一つがサンセットモアイと僕が呼ぶところだ。

前述のトンガリキがモアイさんが15人立ち並ぶ圧巻ポイントの一つで、ここが「サンライズモアイ」に当たる。モアイさんが朝日に背を向けるポイントである。こちらは公園のチケットに含まれるものの、コロナのどさくさでガイドがいないと入られないポイントになってしまっており、以前は自分でレンタカーを借りられればチケットだけでサンライズモアイさんが拝めたのだけど、現在はガイドをつけないといけないことになる。

一方でサンセットを背に向けるモアイさん5人が立ち並ぶ姿を見られるポイントがある。僕がサンセットモアイと呼ぶところだ。このサンセットモアイさんはその名前の通りサンセットの時に太陽を背後に抱えるポイントで、タダで見ることができる。

一昨日もサンセットの時にここで哲学し、昨日も昼間にここで哲学した。

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サンセットモアイさん達はハンガロア村のはずれにいる。なおハンガロア村はイースター島唯一の村で、僕の泊まる宿を含む島のほとんどの宿、お土産もの屋さん、レストラン、お墓とかもここにほぼ全てある。

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ということで、前述のように再び汗だくになりながら僕は自転車でもと来た道を戻っていく。なんて綺麗な自然なんだろ。戻りとはいえやはり圧巻の自然である。

放牧されている馬や牛もわんさかと見ることができ、自然とともに生きる生き方も悪くないなと思う(僕なら絶対すぐ飽きるけど)。そういえば2日目にガイドとしてきてくれたマイアさんはこの島の生まれで、山を一つ持っているとか言っていた。猫とか羊とかそういうのも飼っているとか。生業がそっちで現金収入がガイドなのかなと思っていたが、「いつもはパソコンに向かって仕事している」と言っていた。まあそういうことですよね。

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ジェラートを村で食べてくつろぐ。パタゴニアでも2回食べたし、前々日にもジェラートを食べたからこの旅では4回目なのかな。日本でソフトクリームを食べるようなものなんだと思うけれどジェラートの方が味とかにバリエーションがあっていいよね。

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宿に戻ってシャワーを浴びる。宿のバスルームはまぁあれだが、やっぱり温かいシャワーを浴びるとリセットされる。どうでもいいのだが、湯船に浸からない人たちはどのように器用に足の裏とかを洗っているのか素朴な疑問がいつも湧いてくる。

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さて、ちょっとだけワインでも飲んで、ごはんを買ってサンセットモアイに向かおう。

続く

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